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早期発見シリーズ


No.12 2003.07

日本人の生活は清潔感あふれていると言われますが、それでも毎年約2000件の食中毒が発生し、約26,000人が罹患、うち約20人が死に至っています。食中毒の約75%は細菌性のもので、気温・湿度の上がる7〜9月に多く発生します。今月は食中毒の原因と予防・対処法についてお話しましょう。

【Point1】夏は、特に腸炎ビブリオ菌に要注意!

夏に多いのは、腸炎ビブリオ菌による食中毒です。潜伏期間は10〜24時間で、魚介類を生で食べたときに起こり、子どもには少なく、大人に多く発病します。下痢・腹痛が激しく、血便が出ることもあります。軽症なら2日間くらいの絶食で回復しますが、体のだるさは5〜6日続きます。

 

【Point2】サルモネラ菌による食中毒は肉や卵が原因に!

汚染された肉や卵などから感染するのが、サルモネラ菌による食中毒です。特に卵からの感染が多く、卵はひび割れのない新鮮なものを選びましょう。潜伏期間は8〜48時間で、下痢・発熱といった症状が出るのが特徴です。数時間も粘液のような下痢が続きます。

 

【Point3】O157(腸管出血性大腸菌)は命にかかわることも!

糞便を介して感染すると言われていますが、潜伏期間が4〜8日と長いため、感染源の特定が難しくしています。激しい腹痛と水溶性の下痢から始まり、ひどくなると、大量の鮮血を伴う下痢が発症します。さらに重症になると、溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し、命を落とすこともあります。

 

【Point4】食中毒防止の第一歩は手洗いから!

食中毒を防ぐには、当たり前のことを当たり前に実行することです。@食前には必ず手を洗う。A食器・調理器は清潔を保ち、できれば消毒洗剤で洗う。B新鮮なものを新鮮なうちに食べる。危ないと思ったら口にしない。C食物は放置せず、わずかな時間でも冷蔵庫に入れ、かつ、早めに処分する。Dできるだけ生で食べるのは避ける(加熱することでほとんどの細菌は死滅する)。以上の5点を守れば、食中毒の発生を予防することができます。

 

【Point5】症状が重いときは、医師の診断を!

食中毒のような症状があらわれたら、先ず、暖かくして安静にすることです。吐き気が収まったら水分をとり、便の様子を見ながら、スープなどの流動食から次第に普通食に戻していきます。腹痛が激しいとき、嘔吐・下痢が止まらない場合は、できるだけ早く医師の診断を仰ぎます。そのとき、食べ残しや嘔吐物などを持参し、さらに前日の食事をメモしておくといいでしょう。

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