No.28 2004.11
「最近、物忘れが激しくなった…」という方がいますが、これは人間の防衛本能といえる現象なのです。この“忘れる”というメカニズムこそ、実は神様が与えてくれた健康法といえます。
【Point1】忘れることができなかったら…
人生には、誰にでも忘れたいほど辛くて恐ろしい、そして思い出すのも嫌な悲しい出来事、苦しい経験や挫折、絶望感などがあるものです。しかし、人間が経験したすべてを克明に記憶していたらどうでしょう。つまり忘れることができなかったら…。「30歳までに自殺してしまうだろう」と述べた心理学者もいるほどです。
【Point2】“忘れる”は自己防衛反応
私たちの周囲には、ストレスの要因となることがいっぱいあります。たとえば仕事に関すること。「上司から怒られた」や「重いノルマ」、「人間関係のいざこざ」等々、こういったさまざまな経験や体験は、記憶という引き出しにあふれるほど蓄積されていきます。だからこそ、脳は一日も早く記憶を捨て去ろうとするのです。つまり、物忘れは“自己防衛反応”と考えてよいのです。
【Point3】忘却健康法
忘れるという能力は、神から授けられたすばらしい能力です。絶望感や嫌悪感、失望さえも時間が必ず解決してくれます。そして標準的な老化現象による物忘れは「忘却健康法」ともいえる、この長寿社会のストレス解消法といえるでしょう。
ちなみに来月は師走、忘年会も増えてくるでしょう。忘年会も読んで字の如く、「その年の苦労を忘れるために年末に催す宴会」です。
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