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早期発見シリーズ


No.09 2003.11,12

食道ガンは進行が早く、転移しやすい性質を持つため、毎年1万もの方々が亡くなっている恐い病気です。しかし、早期の発見なら内視鏡治療で完治するものもあります。普段、意識することのない“食道”だからこそ、定期的な検診を受けることが大切です。

■転移しやすい環境にある食道ガン

胸部には縦隔と呼ばれる部分があり、ここは心臓や大血管の走っている肺と肺の間の大事な場所であり、クッションの役目をする脂肪組織でがっちり囲まれています。この血液とリンパの流れが豊富である縦隔の中を通っているのが食道で、そのため食道ガンは血液やリンパの流れに乗って、ガン細胞が転移しやすい性質を持っているのです。たとえわずか1cmサイズで見つかったとしても、すでに転移していたということもあるほど(胃ガンの場合などは、1cmの大きさでほかに転移があることは稀です)。
 さらに食道で問題なのが、胃のように外側(表面)に強い漿膜(しょうまく)がないということ。そのため、ガンができると、あっという間に周囲に浸潤(散らばる)してしまいます。つまりガン細胞の数が増えるスピードも速く、非常に性質が悪いガンなのです。

■検査と治療

食道は、人が立っている状態では当然ながら垂直になっています。つまり、そのままストレートに胃につながっているため、バリウムを流してもあっという間に通過してしまいます。それでも、近年は食道バリウム検査や内視鏡検査など検査方法が進歩し、早期で見つけることができるようになってきました。早期で治療すれば5年生存率は70%を超えているのです。
また、早期に発見できれば、内視鏡切除術といって、局所麻酔で治療に30分程度、3〜4日の入院で済む、非常に簡単な方法で治療できます。

 

■タバコ、飲酒、激辛の食事が危ない

食道ガンの原因ははっきりしていませんが、ヘビースモーカーやアルコール度の強いお酒をストレートで飲むことが好きな人、熱い料理、辛い料理を好む人などに多いとされています。このような習慣のある人は、食生活の改善が必要です。また食道ガンは、早期の段階ではまったく自覚症状がないものと考えましょう。固形物をよく噛まずに飲み込んだり、すごく熱い食べ物を食べたといった覚えがないのに、“物がつかえる”とか“飲み込みにくい”ということが続くなら、専門医の診断を受けるようにしましょう。心配がある人は、年に2回の人間ドック入りをおすすめいたします。

【資料】
自覚症状が出る前に「ガンの芽をつんでしまう本」(松木隆央著、青春出版社刊)

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