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早期発見シリーズ


No.11 2004.03,04

消化器系のガンといえば胃ガンが代表格ですが、近年増え続けてきているのが大腸ガンです。しかも、ガンの中でも最も自覚症状が出にくいのが特徴。ですから進行ガンとして“見つかる”前に“見つける”ようにしていかなければならないのです。

■簡単な検査で異常の有無を確認

大腸ガンは自覚症状が出にくいうえ、知覚神経が鈍く(胃酸などの刺激物がないため)、便が大腸を通過する際にガン組織と擦れ合い、わずかな出血を生じる程度なので発見されにくいのが特徴。しかも大腸は15〜20cmまで拡張するため、1cm程度の早期ガンやポリープでは症状はほとんど出ません。腸閉塞に似た症状が出たり、血便と下痢を繰り返すような場合は、よほどガンが成長しているといえるでしょう。
検査は本来、大腸自体を調べるのが理想的。しかし、この検査は前日からの食事制限や当日の下剤、さらにはバリウムや内視鏡を肛門から入れるといった大掛りなものになってしまいます。そこで現在広く行われているのが免疫学的便潜血反応です。これは目に見えない便に含まれている血液を調べられます。基本的には人間ドックで2回行い、1回でも陽性になったときのみだけ大腸の検査をするというものです。

■ポリープが発見されたら良性でも切除を

この免疫学的便潜血反応で見つかる大腸疾患の中には大腸ポリープがありますが、胃のポリープとは異なり約4割が悪性腫瘍に移行するとされ、1cmを超えるものは良性でも切除するのが普通です。大腸の早期ガンの5年生存率は95%で、胃ガンの場合と同様、ガンの中ではガン細胞の性質がさほど悪くないといえます。

■初期のガンであれば内視鏡手術でOK

治療としては、内視鏡によるものと手術に大別。早期の大腸ガンの場合、内視鏡を用いて切除しますが、ポリープにはキノコのようにカサがあって茎のある形のものと、伏せたお椀のように茎がないものがあります。前者は簡単に焼き切れますが、後者はえぐりとるように切除。術後は引きつるような形状(潰瘍瘢跡)になって治ることが多く、腸全体の働きにはまったく問題はありません。
進行ガンの場合、場所によって手術方法が異なりますが、大腸(全体で1m20cm程の長さ)のS状結腸と直腸という肛門に近い部分で75%のガンが発生します。そして肛門に近い直腸ガンでは、人工肛門を作るなど大手術となり、日常生活でも不便を伴うことになりますので、早期のうちに発見し、このようなことにならないようすのるが望ましいといえます。

【資料】
自覚症状が出る前に「ガンの芽をつんでしまう本」(松木隆央著・青春出版社刊)

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